海外の反応

海外の反応-魔王へのアプローチを考える

RPGのラスボス魔王について、英語でどう表現するかのアプローチを考える記事の意訳です。

https://legendsoflocalization.com/tricky-translations-1-maou-daimaou/

翻訳の世界に飛び込んだ時、ほかの言語にはない特別な単語があることにすぐ気付きます。それでもこういった難しい言葉を翻訳しなければならないとき、あなたはどうしますか?

Maou(魔王)ってなんだろう?

一言の英語で説明するには難しい単語ですが、基本的には魔王は超自然的な存在であり特別な悪の権化です。魔王は日本のファンタジーの設定では非常に一般的な単語です。ファンタジーRPGについて考える時、王様やお姫様、そして勇者などを設定に組み込むのが一般的ですよね?魔王もそれと同じくらい一般的な設定なのです。勇者や光の英雄を主人公とするゲームをプレイするならば決まり事のように魔王が登場する可能性が高いのです。大抵はラスボスとして。

魔王問題

英語では魔王のような普遍的な単語は存在しません。しかし翻訳時にはこの魔王という単語を無視することはできないので、何か方法を考えなければなりません。魔王へのアプロ―チとしては5つの手法が挙げられます。

オプション1:文字に注目する

漢字では「魔王」と表現されるMaou。この漢字の一文字一文字に注目してみましょう。まずは「魔」ですが、実に様々な意味を持ちます。

・悪魔、悪霊
・有害な人、モノ
・魔法
・超自然
・狂った
・取り憑かれている

さて、この中からどれを選ぶのか?最良の選択は実際の状況によって異なります。悪魔をテーマにした魔王である場合もあるし、魔法で生成されたクリーチャーであるかもしれません。同様に「王」という文字にもいくつかの意味があります。一般的には「KING」と翻訳されますが、実際には「KING」ほど性別が限定される訳ではありません。女の子が魔王だってこともあるわけです。

文脈のない翻訳をすることが多いので、魔王を男性と仮定するのは危険です。王を意味する「ruler」や「monarch」などの単語も選択肢になりえます。さらに事態を複雑にするのが、魔王は様々な大きさや形でもって登場するということです。人型で悪魔の角を生やした姿が大抵の魔王ですが、いつもそういった姿というわけではないのです。

これらが全て日本語で魔王と呼ばれていても、英語では同等の単語はありません。したがって翻訳者がオプション1の手法で魔王にアプローチする場合、特定の状況を考慮してそこから単語を微調整しましょう。

オプション2:全体の設定に注目する

一歩引いた視点から設定全体を見ることは、優れた翻訳者にとって重要な要素です。この手法で魔王を翻訳しようとする場合、外部のリソースや創造性によって全く別の単語を思いつきオリジナルのアイデアを想起することができます。

オプション3:単語を足したり引いたりする

英語で魔王に相当する明確な同等の言葉がないので、いっそのこと完全にやり直す方法がこれ。テキストを移動したり全く新しい補足を追加したり、または魔王という言葉そのものを削除したり。

オプション4:既に採用されてる翻訳を使う

たまにありますが、既に採用された翻訳というのがあります。例えばドラゴンボールのピッコロ大魔王は既に「King Piccolo」として翻訳されていました。オプション4はストレスの軽減につながる場合もありますが、腹立たしい場合もあります。

オプション5:もう翻訳すらしない

もう魔王という単語を「Maou」のままにしちゃうってことです。最近ではこの手法もめっきり少なくなりましたが、魔王の説明がいらないファンコミュニティではまだまだ一般的な手法だと確信してます。

ゼルダの伝説シリーズでの魔王

ゼルダの伝説シリーズは魔王の宝庫です。魔王に対する翻訳がいかに迷走するかの良い例でもあります。まず1987年発売の初代ゼルダの伝説の大魔王ガノンは、「Prince of Darkness」という表記が使われました。

1992年発売の夢を見る島では、ガノンドロフは「闇の魔王」と日本語で呼ばれ英語翻訳では「the evil King of Darkness」が採用されました。

そして1998年発売の時のオカリナではガノンドロフは再び「大魔王」と呼ばれ英語では「Great King of Evil」と翻訳されたのでした。

魔王の逆輸入

1989年発売に米国で発売されたシャドウゲイトは、日本語翻訳時に「魔王」が追加された珍しいケースです。 ラスボス「ワーロック」は日本語版では「魔王ワーロック」と名付けられました。

この記事へのコメント意訳

ピッコロ大魔王はイタリアの漫画では「Great Wizard Piccolo」だったが、後の再版では「Grand Demon Piccolo」に変更されたよ。アニメ版では 「Al Satan」と名前を変えられたけど、この名前は既に牛魔王につけられていたから少なからず混乱が生じた。なので牛魔王が再登場したときには彼は「 Gyuma」と呼ばれるようになりました。

個人的には魔王をそのまま「Maou」として取り扱うオプション5の手法は気に入らない。怠けてるとしか思えない。昔のワンピースファンサブでよくあったN単語みたいにね。

>> 昔のワンピースファンサブでよくあったN単語みたいだ。
同意する。「NAKAMA」みたいに完璧な単語に翻訳できるのに放置してる場合は特に厄介になる。ワンピースの翻訳を始めたころ、たくさんのファンが「NAKAMA」という単語をそのままにするのか?と聞いてきたのを覚えています。「Maou」や「NAKAMA」みたいな単語を翻訳せずにそのまま活かすというアイデアは、英語に強力な相当する単語が無い場合に日本の単語をよりロマンチックに感じさせる傾向があります。

ファラオが邪悪な支配者の総称として今も使われていたならば、「魔王」にとって良い翻訳の対象となったことでしょう。

「魔王」は単に「villain(悪役)」とはできないのかな?

>>「魔王」は単に「villain(悪役)」とはできないのかな?
ヒーローの対極としての存在を強調するならそれでもいいかもね。でも、単に「villain」にとどめてしまうと「最強の超自然的な存在」を伝えきれないと思う。

日本の単語でトリッキーなやつといえば「四天王」もそうだよね。「Four Heavenly Kings」以外に翻訳されてる例があれば見てみたいね。

概念の理解は簡単だけど、短い英語で表現するのが難しいという意味では「MABOROSHI」が頭に浮かびます。「やれやれ・・・」も同じく簡潔に表現した英単語を見たことがない。

> MABOROSHI
正しい翻訳かどうか分からないけど、ポケモン映画の「PhantomPokémonX」の原題は「Maboroshi noPokémonX」だよ

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